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Gentianaceae
 リンドウ科3


Gentiana paradoxa Hyb.
 
Gentiana septemfida alba

Gentiana paradoxa Hyb.
ゲンチアナ・パラドクサ「ハイブリッド」

    原種のパラドクサは黒海沿岸地方の限られた地域に産し、直立した茎に細い葉を輪生させる個性的な種類だが、少し性質が弱い。ハイブリッドは数タイプあるようで、写真はセプテムフィダ系との交雑種。葉の幅が広くなり、花数が多くなっているが、葉は輪生している。

 

Gentiana septemfida alba
ゲンチアナ・セプテムフィダ・アルバ

   基本種は青紫色花で、トルコからコーカサスに分布。日本でもナツリンドウの名で古くから栽培され、性質が丈夫なので鉢花用品種の交配親としても使われるが、純白花のアルバは、やや性質が弱く、あまり栽培されていない。花期8月。

Gentiana kolakovskyi
 
Gentiana kolakovskyi

Gentiana kolakovskyi
ゲンチアナ・コラコフスキー

  チェコのプラントハンターJ. Haldaが、1998年にコーカサス山脈 Georgia,2400mの石灰岩地で採種した種子の実生。この学名は旧ソ連時代に命名記載されたもので、あまり細かく分類しない最近の欧米の分類ではG. septemfidaに纏められているらしく、文献にも見当たらない。標準的なセプテムフィダに比べると、全体に締まった魅力的な姿で、園芸的には「コラコフスキー」の種名で扱いたい。

 

Gentiana kolakovskyi
ゲンチアナ・コラコフスキー

   特定の地域や標高に見られる変異「タイプ・ローカルティー」は園芸的には重要で、種名に産地名などを付けて扱う例が多い。ここの産地タイプも、実生では多少の変異幅があり、写真のような矮性個体も出るが、矮性な個体ほど花数は少なくなる。花期8月。

Gentiana lagodechiana
 
Gentiana grossheimii

Gentiana lagodechiana
ゲンチアナ・ラゴデチアナ

   コーカサス原産の夏咲種。自生地では個体差があるとされるが、栽培されている選抜系統は丈10cm余りで、花は大きく、強健で栽培容易。セプテムフィダ系。花期8月。

 

Gentiana grossheimii
ゲンチアナ・グロッスヘイミイ

   これもコーカサス原産の夏咲種。やはり個体差があるとされるが、チェコでの選抜系統は特に小型で、花は大きく美しい。花期8月下旬。これもセプテムフィダ系。

Gentiana platypetala
 
Gentiana syringea

Gentiana platypetala
ゲンチアナ・プラティペタラ

   アラスカに分布する魅力的な種類だが、北米産の種類は、ほとんど栽培されていない。エゾリンドウとエゾオヤマリンドウのように自生標高に適応した変異があり、、草丈が20〜40pになる標準型と、矮性の高山型があるが、特に分類はされていないらしい。この個体はジュノーに近いRoberts山で採種された種子からの苗。

 

Gentiana syringea
ゲンチアナ・シリンゲア

   四川北部、青海南部、甘粛南部の高山草原などに自生する小型の一年草。ヒマラヤからシノヒマラヤには魅力的な姿の一年性リンドウも数多い。栽培そのものは難しくないが、世代交代で維持するには、しっかり管理して、受粉・採種が要求される。この種は、採種に失敗して、残念にも絶えてしまった。


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