プリムラでは、シコクカッコウソウ「鬼丸」、紅花ヒナザクラ「春香」、プリムラ・プベスケンス「アルム・イエロー」など。リンドウの仲間も、観賞価値の高い交配種が多く出ています。
その他の植物も、すでに広く流通している斑入エダザキギキョウ(カンパヌラ・ケムラリアエ・バリエガータ)を始め、八重咲アライトツメクサ、エゾエンゴサク「嵐山」、クモイナデシコ「五竜」二重咲きの「双笠」、「くれない」、レブンソウ「アルムピンク」、ヒダカミヤマノエンドウ「アルム・ハイブリッド」など、増殖予定の非売品も含むとかなりの数になります。
欧米のアルパインガーデニングの先進地に較べると、日本では育種家も育種された品種も非常に少なく、育種情報を取り上げる園芸雑誌なども無い状況ですが、それでも歳月を要する育種にアマチュアの園芸家でありながらコツコツと取り組んで、世界的に評価される品種を生み出している人たちがいます。
- サラガミネギキョウ 愛媛県温泉郡重信町の玉井忠幸氏によるホタルブクロとオヨベギキョウ(チシマギキョウの千島産優良品種)の交配種。オヨベギキョウに似た美花で、より大輪。草丈はやや大きく15cm位。分岐性が強く、花つきが良い。高山植物の趣を残しながら、暖地でも栽培容易な強健種。
ホタルブクロを使った交配は英国でも進行中ですが、良い品種はまだ作られていません。玉井氏はシコクカッコウソウの選抜交配がメイン。数々の良花を作出しています。
- オオテシオサクラソウ 北海道天塩郡豊富町の森谷高徳氏による白花エゾオオサクラソウとテシオコザクラとの交配種。プリムラ(サクラソウ)属はグループ(節)が異なると交配困難ですが、稀な成功例です。草丈はオオサクラソウと同程度で、花も全体の姿もテシオコザクラに似るユニークな種。オオサクラソウと交配した赤花オオテシオサクラソウも強健で美しい。
これらの花は、両氏のご好意で当園でも生産販売中です。
写真は アルムの新しい花 をご覧下さい。
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