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Erodium guttatum (Ledeb.) エロディウム・グッターツム (フウロソウ科)
エロディウム(オランダフウロ)属は、地中海地方などに60種ほどが知られている。近縁のフウロソウ属に似ている種が多いが、葉の形などは全く異なっている。
フウロソウ属に比べると小形の種類が多く、繊細なパセリ葉で、上二枚の花弁に斑紋が入る魅力的な種類も多い。日本には昭和初期に何種かが導入され、モンフウロ(紋風露)の名で栽培されたが定着せず、今も限られた数種しか栽培されていない。
実生繁殖は難しくないのだが、フウロソウ属と同様に、種子採取は注意力と根気が要求され、難しい。写真のE. グッターツムは英国から株で輸入したもので、黒紫の斑紋を染めた白花が美しい。種子の入手は難しいものの、欧州では挿し芽繁殖で積極的に生産されているため、苗の購入は難しくない。
詳細な分布域や自生地の環境が不明なので、幾つかの文献で調べたところ、グッターツムは南スペインからモロッコに分布し、学名は Erodium guttatum(Desf.)Willd 。花は濃いピンクで黒いブロッチがあると書かれていた。
花色が記載と違うので、更に調べたところ、この写真の方はピレネー産で、命名者名が違う Erodium guttatum (Ledeb.) という学名記載が見つかった。異名 E. oxyrhinchum M.Bieb.とする見解や、ピレネーのE. petraeum のフォームという説もあった。複数の学名が記載されたシノニム(異名同種)は珍しくないが、同名異種の例は数少ない。園芸では命名者名は省略するのが普通なので、大変に紛らわしい。英国のような園芸大国を中心に普及している植物で、今も種名が混乱している例は大変珍しい。
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